今やいろんな産地や銘柄のお米が出回っています。
しかしながら外食して美味しいお米に会うことが滅多にありません。
その原因を考えてみると、お米の美味しさを決めているものが何であるのかを
飲食店の方が把握されていないのではないかと思っています。
今回は農法を除いて、何がお米の美味しさを決めているのか?
について書いていきたいと思います。
乾燥方法
お米の美味しさを決めている要因の1つとして乾燥方法があります。
稲刈りをして収集した種籾は水分調整をするために
乾燥機の中に入れて、乾燥させます。
乾燥機には送風する機能と熱風(遠赤外線含む)で乾燥させる機能があります。
熱風乾燥の場合、お米の味は落ちますが、
目標の水分まで乾燥させるのには1日かかりません。
一方送風の場合、お米の味は保たれますが、
目標水分まで乾燥させようとすると、1週間以上はかかってしまいます。
お米の等級はお米の味とは関係がないので、
稲刈りした後のお米はガンガン熱風乾燥をして籾摺りをして
玄米にして買い取り業者に売りさばく。
なので一般的に流通しているお米は熱風乾燥のみで仕上げたお米になるわけです。
逆に全て送風乾燥のみのお米を仕入れようとすると、
価格の面もあるので飲食店での取り扱いは難しくなります。
そうなると、送風+熱風乾燥、又は30度程の温風乾燥で
じっくりと乾かしてなるべくお米の味を損なわないようにしている
お米を仕入れるのが良いと思います。
鮮度
お米の鮮度が保たれる順番は
種籾>冷蔵保管の玄米>常温保管の玄米>冷蔵保管の白米>常温保管の白米
この順になります。
籾摺りをするともみ殻が取れて玄米になりますが、
玄米が空気と接触するので酸化します。
そして精米すれば当然白米も空気と接触するため酸化します。
新米が美味しいのは、籾摺りをしてから時間が長く経過せず、
お米の酸化がそれほど進んでいないから美味しいわけです。
一番新鮮な白米というのは、乾燥を終えた種籾を当日に籾摺りをして
低温精米をしたものになります。
出来ればお米は仕入れる前は種籾のままで注文が入ってから籾摺りをして
精米したものを使った方が良いのですが、それは難しいと思いますので
玄米が冷蔵保管されて精米後も冷蔵保管したお米を提供するのが良いと思います。
炊飯器
実は炊飯器もお米を美味しくするために非常に重要なんです。
そして圧倒的にIH炊飯器よりもガス炊飯器です。
消費エネルギーを比較してみましょう。
こちらのガス炊飯器の消費エネルギーは都市ガスで8.37kw
こちらの電気炊飯器(200v)の消費エネルギーは都市ガスで4570w=4.57kwです。
電気炊飯器の消費エネルギーをガス炊飯器と比較すると、
約1.8倍近くあります。
つまり、ガス炊飯器の方が火力が高いので、
ご飯を美味しく炊くためには電気炊飯器よりもガス炊飯器の方を使う必要が
あるということです。
というわけでお米の美味しさを決めているものについて書いてみました。
ちなみに銘柄は種類によって味が違うだけであって同じ銘柄でも上記3つの要点を
備えているものとそうでないものでは美味しさは異なります。
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